私はかつて山梨県の【身延山】にある『菩提梯』をよく登ったものです。
すると、翌朝の私の体は足も腰もバリバリ・・・、しかしながら、私の心は晴れ晴れって感じでした。
あの【身延山】の階段登りは、自分にとって色々な発見がありました。
最初は今の自分にどれだけの事がやれるのかを確かめるためにやったわけですが、そのうちに色々な事に気づかされたのです。
登りはじめはきつくて大丈夫かなって感じでしたが「とにかく一歩一歩が大事!」と
自分に言い聞かせながら登っていくと、【階段登り】は人生そのもののように感じていくわけです。
苦しければ少し立ち止まればいいし
、行けると思えば進めばいい、決して無理をする必要はありません。
階段を登り続けていくと、普段なら通行人が私を見るなり「変なオヤジが来た・・・」という感じになるのですが、
私が一生懸命に階段を登っていると、見ず知らずの方々が次々と声を掛けてくださるのです。
これが【人情】というものかなと感じました。
何度も繰り返し登っていると、当然のごとく肉体が疲労していきますからフラフラになります。
そうなってくると『下り』が非常に危険になってくるわけです。
足がつれば尚更の事です。
私は常に限界までやるというのが主義なので、当然、足がつってくるわけです。
そんな時に頭の中で色々な言葉が浮かんでくるのです。
「もう駄目かなと思ってしまえば、本当に駄目になってしまう・・・」とか
「自分はやれる!」とか様々です。
とにかく自分自身に「自分はやれる!」と言い聞かせ「油断は禁物!」と言いながら下りていくと、無事に下りられるのです。
これは【階段登り】をしていて気づいた事ですが、私は自分なりに一生懸命に生きてきたつもりでいましたが、
知らず識らずのうちに、自分を見失っていたような気がしました。
【霊能者】として歩み始めたばかりの頃は、自分の体を治すために一生懸命だった筈でしたが、
いつの間にか他人をも助けてあげたい・・・
と思うようになり、そのうちに相談者の事を思い過ぎるあまりに、
自分の【すべき事】が疎かになってしまっていたようです。
私はそれを痛感しました。
本当の自分を取り戻すには、自分の【すべき事】をし続ける事が大事だという事に気づいたのです。
それで始めたのが【一年間の三輪山修行】でした。
いつの日か、また自分自身を鍛えに身延へ行きたいと思います。
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