下記のものは【福の神になった貧乏神】という昔話です。
昔、ある所にとても働き者の仲の良い夫婦がおりました。しかし、働いても働いても夫婦の暮らしは楽になりません。
ある年の暮れに大掃除をしていると、神棚から何かが顔を出しました。それは、痩せたお爺さんでした。
そのお爺さんは悲しそうに言いました。
「お前たちがよく働くから、わしはこの家を出て行く事にしたよ。」
「あなた様は?」と夫婦が言うと、
「私は貧乏神じゃ。しかし、もうここには居られんわい。」と言うと、ヨロヨロと歩き出しました。
すると、夫婦は「出て行かないでください。貧乏神と言っても神様なのですから!」
そう言って、夫婦は貧乏神を引きとめ毎日食べ物を供えました。
夫婦はまじめに働き続けたので、いつの間にかお金が貯まり大きな家を建てる事になりました。
今日は引越しです。
はじめに神棚を移そうとすると、中からまぶしい光が射して来てビックリ!
そこに現れたのは、太ったお爺さん。
「あなた様は?」と夫婦が尋ねると、
「わしは、福の神じゃ。お前たちが大切にしてくれたお陰で、貧乏神から福の神になったのじゃよ。」と言うではありませんか!
それからも夫婦はこの神様を大切にし、幸せに暮らしましたとさ・・・おわり。
これは以前、私が疲れて布団に横になっていた時に、枕元で娘が読んでくれた絵本の話です。
私が子供の頃には【まんが日本昔ばなし】というテレビ番組があり、大概はどこの県に伝わる昔話なのかが示されていたものです。
この絵本の話はいったいどこの県に伝わる昔話だったのでしょうか?
私たちは常日頃から神様に関わる話を相談者の皆さんにお話しするのですが、
これほど≪幸せになるため≫の解りやすい昔話は聞いた事がありませんでした。
まさにこの行為こそが大事なのです。
やはり生きている人にばかりお供えをしているだけでは駄目だという事です。
一般的には神様は目に見えませんが、目に見えないものにも感謝して生活する気持ちが大切なのです。
これが出来ている人に、神様は幸せを与えてくださるのです。