300.わが師『十条の先生』という方
私の師匠である『十条の先生』という方は、
福島県会津若松市の東山温泉近くの裕福な家に生まれました。
子供の頃は人力車で送迎される程の家柄だったようです。
本名は偶然にも私と同じ苗字でした。
若い頃の師匠は、東京に出て『お裁縫の学校』へ通っておりました。
これはその頃の出来事のようなんですが、
路上で手相を見る占い師に出くわした時の事、
同級生たちが「手相を見てもらおう!」と言い出し、
そのお付き合いで師匠も手相を見てもらうことになりました。
すると「あなたは将来『先生』と呼ばれる人になりますよ!」と言われたようなのですが、
その当時の師匠は『私はお裁縫の先生になるのだろうな・・・』と思っていたそうです。
その後まもなく、師匠は原因不明の病に侵され、
38歳まで寝たきりの状態で暮らすことになりました。
その姿を見た実弟が「千葉県の九十九里浜に凄い僧侶がいるらしい!一度行ってみよう!」
と言いだし、師匠を連れて九十九里浜へ向かったのでした。
そこで僧侶の指導の下、九十九里の海で禊を行い、
本堂にてお祓いを受けること4日間・・・。
「あなたには祖父の霊が憑いている・・・祖父のお墓を探し出しご供養してくるように!」
と言われ新潟県へ向かい、
その後すぐに今度は山梨県の【七面山】へ行くように言われ、
登詣し帰って来ると、まるでテレビを見ているかのように、
今までに見たことも無い映像が見えるようになっていたそうです。
つまり、師匠の身体には≪身の変化≫が起きていたのです。
それからというもの師匠は『霊能者』としての道を歩くことになったのでした。
師匠のお世話になった方の中には往年の大スター『長谷川一夫』さんもいらっしゃいます。
この『長谷川一夫』さんという方はやはり凄い方だったようです。
長谷川一夫さんは「今の私があるのは貴女のお陰です・・・」と言って、
わが師匠に家一軒を建ててくださったそうです。
さすが大物は違いますね~!
その後、近年ではメジャーリーガーのパイオニアと言われたトルネードの投手夫妻もお世話になっていて、
大阪の自宅へも何度か行かれたようでした。
わが師匠は約55年間【霊能者】として生きたわけですが、
本当に欲の無い方でした。
まさに【本物の霊能者】でした。
その師匠が言われていた言葉で面白かったのが
「ケチは駄目だよ!ケチは・・・」という言葉。
私も霊能者として26年になりますが、
本当にそうだと思います。
『ケチ』は大物になれませんからね~(笑)。
わが師匠の最期は本当に見事なものでした。
師匠が亡くなる一年前の事
「私は一年後の92歳で死ぬと出ているからね!」
と私に告げた通りに、
わが師匠は1年と3日後に静かに永眠されました。
「私の後継者は貴方一人だよ!天下泰平が大事だからね!」
というのが私への遺言でした。
是非、来世でもお会いしたいものです(合掌)。
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