142.介護する人される人


私は以前『認知症』の父を奈良の【日宗庵】に呼んで介護した事があります。


その当時、私が担当していたのは父の≪入浴係≫。


現実的にどういう事が起きていたのかは介護を経験したことがある方なら皆分かると思います・・・。


≪入浴≫以外のことは全てスタッフたちがやってくれていました。
本当に有り難かったです。


こんな事を書くと私の人間性が疑われてしまうかもしれませんが、 
私は何事も真実を書きたいので事実を述べたいと思います。


認知症になってしまった私の父は、
昔から「良い人ねぇ〜」と言われた事が無い人でした・・・。

  それはいつも自分の事しか考えない自分勝手な人だったからです。


私の父にとって働くことは家族を守る為というよりも、自分の生活を守る為と言った方が良いかもしれません。


働いて稼いで来たお金は家族みんなのもの・・・ではありませんでした。


まずは自分の楽しみや必要な物を買う為のものだったのです。


大金を稼いで来てもまずは自分が楽しみ、 母と我々兄妹は残り物を食べる・・・そんな生活でした。


私は父のような人間にはなりたくなくて、家族団欒ができる家庭を築きたいと思って生きてきました。


しかし・・・私の場合は父とは違う理由により、 
家族と離れて仕事をしながら生活費を送金しなければならない宿命を背負って生まれてきたようです。


それはまるで私の好きな新撰組の吉村貫一郎のような生き方みたいです・・・(苦笑)。


私としては吉村貫一郎のような生き方に憧れを持っていたわけでもなんでもないのですが、 
私が前世でしてきた悪業により今の生き方に繋がって来ているのでしょう。


たとえどんなに辛くてもすべてを受け入れて生きることで、 前世から【背負ってきたもの】を超えられるのです。


だからこそ、くじける訳にはいきません。


【介護する人】というのは、前世からの償いの因縁で≪介護をしなければならない宿命≫があり、 


【介護される人】というのは生き様が死に様に表れているのであり、 


≪惨めな自分をさらけ出して生きなければならない宿命≫を持っているのです。


すべては前世と今世で自分がしてきた事への【因果応報】なのです。


だからこそ、逃げてはなりません。


逃げれば逃げるほど辛いことは雪だるまのように大きくなって行くのですから、 
【今の辛さ(困難)】から逃げてはいけません。


【今(現実)】から逃げずに向き合って対処していけば、 【明るい明日(未来)】が開いて行きます。


とにかく【今】をしっかり生きることが大事ですね!


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